こんな症状はありませんか?
- 首から肩、腕、指先にかけての痛みやしびれがある
- 腕や指に力が入りにくい
- 首の動きで痛みが変わる(特に後ろに反らすと悪化する)
- 肩こりがひどい
- 腕を上げると痛みが和らぐ
- 頭痛がする
- 指先の感覚が鈍い など
頸椎症性神経根症とは

頸椎症性神経根症は、首の骨(頸椎)の変性により、神経の根元(神経根)が圧迫されることで起こる病気です。神経根は脊髄から枝分かれして腕に向かう神経で、これが圧迫されると首から指先にかけての症状が現れます。日本人は脊柱管が欧米人と比べて小さい傾向にあるため、神経根症が生じやすいと言われています。
なお頚椎症性神経根症の場合、脊髄から枝分かれして上肢へと伸びる神経根の部分が圧迫されるため、頸椎症性脊髄症に比べて症状が強く出ることもあります。
なりやすい方
- 40歳以上の方
- デスクワークなど、同じ姿勢を長時間続ける仕事をしている方
- スマートフォンやパソコンを長時間使用する方
- 首に負担のかかるスポーツ(テニス、ゴルフなど)をしている方
- 首の怪我や手術の経験がある方 など
頚椎症性神経根症の危険性
自覚症状があるにもかかわらず、適切な治療を受けずに放置すると、以下のようなリスクが高まることがあります。
- 痛みやしびれが慢性化する
- 腕や手の筋力が低下し、日常生活に支障をきたす
- 首の可動域が制限される
- 頭痛や肩こりが悪化する
- 症状が重度になると、手術が必要になる場合がある など
頸椎症性神経根症の原因
頸椎症性神経根症の症状が現れる原因としては、次のようなものが挙げられます。
椎間板ヘルニア
首の骨と骨の間にあるクッションの役割をする椎間板が、後ろや横に飛び出すことを椎間板ヘルニアと言います。これが神経根を圧迫することで症状が現れます。長年の負担や急激な動作が原因となることがあります。
骨棘(こつきょく)形成
加齢とともに、首の骨の縁に骨の突起(骨棘)ができることがあります。これは体が不安定な関節を安定させようとする反応ですが、この骨棘が神経根を圧迫することで症状が出ることがあります。
頸椎の不安定性
首の骨のつながりが不安定になると、骨がずれやすくなります。これにより神経根が圧迫されたり、首の動きに伴って繰り返し刺激を受けたりすることで症状が現れます。
筋肉や靭帯の硬直
首や肩の筋肉が硬くなったり、靭帯が分厚くなったりすることで、神経根の通り道が狭くなり、圧迫の原因となることがあります。長時間同じ姿勢を続けることや、ストレスなどが影響します。
当院の頸椎症性神経根症の治療
根本的な改善を前提とした治療提案
横浜市中区の山下公園スパインクリニックでは、手術の執刀や術後のケアも含め、初診から一貫して院長・葛西が担当します(理学療法・リハビリテーションは専門のスタッフが対応)。
頸椎症性神経根症の治療の第1選択は、消炎鎮痛剤の使用や装具を着用する保存的治療です。しかし保存的治療に効果が見られない場合や進行度合いによっては、手術による治療が検討されます。
当院では脊椎の手術の現場で長年培った知識と経験を活かし、病気の根本的な改善を前提とした治療提案を行っています。頸椎症性神経根症の症状にお悩みの方、セカンドオピニオンをお求めの方は、ぜひ一度ご相談ください。
頸椎症性神経根症の治療
頸椎症性神経根症の治療は、症状の程度や原因を見極めた上で、最も適したものを選択します。
保存的治療
- 薬物療法:痛みや炎症を抑える薬、神経の働きを改善する薬などを使用します
- 物理療法:温熱療法、電気療法、牽引療法などを行い、痛みの軽減や筋肉の緊張緩和を図ります
- リハビリテーション:首まわりの筋力強化や柔軟性の向上、正しい姿勢の指導を行います
- 神経ブロック療法:神経の近くに注射をすることで、痛みを和らげる治療方法です など
手術
保存的治療で改善が見られない場合や、症状が重度の場合に検討します。主な手術方法として、神経の圧迫を解除する前方除圧固定術や後方除圧術があります。
生活指導
日常生活での注意点(姿勢、ストレッチ方法など)をアドバイスし、症状の再発や進行を予防します。