PRP療法とは

PRP療法(多血小板血漿療法)は、患者さん自身の血液から抽出した高濃度の血小板を含む血漿(けっしょう)を、膝などの痛みのある部位に注射する治療方法です。血小板に含まれる成長因子の働きにより炎症を抑え、慢性的な関節炎を改善することで、疼痛と変形の進行を抑制が期待できます。
メリット
- 自己の血液を使用するため、アレルギー反応や拒絶反応のリスクが低い
- 薬物療法に比べて副作用が少ない
- 手術に比べて体への負担が少ない
- 基本的に日帰りでの治療が可能 など
デメリット
- 効果に個人差がある
- 複数回の治療が必要な場合がある
- 健康保険が適用されない(自費診療)
- 即効性は期待できない(効果が現れるまでに時間がかかる)
- この治療方法を受けられない方がいる など
PRP療法を受けられない方
以下の方は、PRP療法を受けられない、または施術に際して注意が必要な場合があります。
- 血液の病気(白血病、血小板減少症など)がある方
- 感染症(敗血症、HIV、肝炎など)がある方
- 抗凝固剤を服用している方
- 重度の貧血がある方
- 発熱や全身性の炎症がある方
- がん治療中の方
- 妊娠中または授乳中の方
- 自己免疫疾患がある方
膝関節の痛みに効果的なPRP療法
PRP療法は、変形性膝関節症や膝蓋腱炎を含むスポーツ関連疾患など、膝関節の痛みの改善に効果的だとされています。なぜなら、PRP療法には以下のような効果が期待できるからです。
炎症の抑制
PRPには抗炎症作用があり、関節内の炎症を軽減します。炎症が抑えられることで、痛みや腫れが軽減されます。
痛みの軽減
PRPに含まれる成長因子が神経に作用し、痛みを和らげる効果があります。また、炎症の軽減も痛みの緩和につながります。
関節液の質の改善
PRPの注入により、関節液の質が改善されます。これにより関節の潤滑機能が高まり、動きがスムーズになります。
細胞活性化
PRPに含まれる成長因子が、軟骨細胞や滑膜細胞を活性化します。これにより、関節組織全体の健康状態が改善される可能性があります。
長期的な効果
PRP療法は一時的な症状緩和だけでなく、組織の修復と再生を促すため、長期的な効果が期待できます。
低侵襲な治療方法
手術に比べて体への負担が少なく、回復も早いため、高齢の方や手術リスクの高い方にも適しています。
当院ではPRP療法に対応しています

横浜市中区の山下公園スパインクリニックでは、膝治療の専門家である末永亮(まつえ・りょう)先生による診察を行い、膝関節の効果的な治療方法として、PRP療法にも対応しています。
PRP療法は従来の保存的治療(薬物療法やリハビリテーションなど)では思うような効果が現れなかった方も、症状の改善が期待できる治療方法です。変形性膝関節症でお悩みの方は、ご自身にとってPRP療法が適切な選択肢となるかどうかを含め、ぜひ一度当院までご相談ください。