ストレートネックとは
ストレートネックは「スマホ首」とも言われる現代社会で増加傾向にある首の問題の1つで、首の骨(頸椎)の自然な前弯(前方へのカーブ)が失われ、まっすぐになってしまった状態を指します。健康な首の骨は、横から見るとゆるやかな「C字カーブ」を描いていますが、ストレートネックではこのカーブが失われます。
ストレートネックになると、以下のような症状を合併する場合があります。
- 首や肩のこりや痛み
- 頭痛
- めまい
- 肩こり
- 腕のしびれや痛み
- 疲労感や集中力の低下 など
ストレートネックの大きな原因の1つは、長時間・長期間の座り姿勢や、パソコンやスマートフォンを使用する際の首、頭を前方に突き出した姿勢です。
ストレートネックが悪化を招く病気

ストレートネックは上記のような症状を合併するだけでなく、以下のような病気を悪化させる可能性があります。
ストレートネックは上記のような症状を合併するだけでなく、以下のような病気を悪化させる可能性があります。
頸椎症性脊髄症
頸椎症性脊髄症は、首の骨(頸椎)の変性により脊髄が圧迫される病気です。ストレートネックは頸椎の自然なカーブを失わせることで、この病気の進行を促進する可能性があります。主な症状は首や肩の痛み、手足のしびれや脱力、歩行障害などです。原因は主に加齢ですが、ストレートネックのような首の異常な姿勢も関係します。放置すると、手足の機能障害が進行し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。
頸椎症性神経根症
頸椎症性神経根症は、首の骨の変形や椎間板の異常により、神経の根元(神経根)が圧迫される病気です。ストレートネックにより首の負担が増加すると、この病気のリスクが高まります。主な症状は首から肩、腕にかけての痛みやしびれです。原因は主に加齢による頸椎の組織の変化ですが、ストレートネックによる首への過度の負担も影響します。放置すると、上肢の痛みやしびれが慢性化し、日常生活や仕事に支障をきたす可能性があります。
頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板ヘルニアは、首の骨と骨の間にあるクッションの役割をする椎間板が飛び出して神経を圧迫する病気です。主な症状は首や肩の痛み、腕のしびれや痛みです。原因には、加齢による椎間板の組織の変化や、首への過度の負担などがありますが、ストレートネックもこの負担を増加させる要因となります。放置すると、しびれや痛みが悪化し、手の筋力低下や感覚障害が進行する可能性があります。
当院の治療
横浜市中区の山下公園スパインクリニックでは、ストレートネックや合併する症状などにお悩みの際に、状態に応じた適切な治療、改善のためのストレッチ、エクササイズの指導などを行っています。
ストレートネックの自覚がある患者さんや、周囲から指摘を受けたことがある患者さんは、将来の健康的な生活のためにも「単に姿勢が悪いだけ」とお考えにならず、お早めに当院までご相談ください。
詳細な診断
問診や身体診察に加え、必要に応じてレントゲン検査やMRI検査を行い、首の状態を正確に診断します。
姿勢指導
正しい姿勢の保持方法や、デスクワーク時の注意点などをアドバイスします。
理学療法
- ストレッチ:首や肩まわりの筋肉のストレッチを指導します
- 筋力トレーニング:首を支える筋肉を強化する運動を行います
- 姿勢矯正エクササイズ:首のカーブを回復させるための特殊なエクササイズを指導します など
装具療法
必要に応じて、首の負担を軽減し、正しい姿勢を保つための装具を使用します。
薬物療法
痛みや炎症がある場合は、適切な薬を処方します。
生活指導
- スマートフォンやパソコンの使用時間の管理
- 適切な枕の選び方や睡眠姿勢のアドバイス
- 定期的な休憩や首のストレッチの推奨 など
定期的な経過観察
治療効果を確認し、必要に応じて治療計画を調整します。